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秦野 歳久; 鈴木 哲; 横山 堅二; 鈴木 隆之*; 戸上 郁英*; 喜多村 和憲*; 黒田 敏公*; 秋場 真人; 高津 英幸
Fusion Engineering and Design, 39-40, p.363 - 370, 1998/00
被引用回数:20 パーセンタイル:81.49(Nuclear Science & Technology)本研究は、ITER遮蔽ブランケット第一壁部分を模擬して製作した高熱負荷試験用試験体を用いて熱サイクル試験を実施し、構造体の熱応力による疲労強度を評価することを目的とした。試験は平均熱流束5.0MW/mと7.0MW/mでそれぞれ1000サイクルと1500サイクルで実施した。試験を通して除熱性能に大きな変化は見られず、試験体外観も正常であった。この試験結果より構造体の熱応力による疲労寿命はステンレス母材の設計疲労寿命より長寿命であることが確認された。
鈴木 哲; 大楽 正幸; 横山 堅二; 秋場 真人; 田辺 哲郎*; 中村 和幸
Fusion Engineering and Design, 39-40, p.295 - 301, 1998/00
被引用回数:27 パーセンタイル:87.41(Nuclear Science & Technology)ITER用ダイバータ板の候補材料として有望視されているタングステンのディスラプション時における熱衝撃による損耗量を測定した。試料に与えた熱負荷は1000~2400MW/m,2ms,使用した装置は高熱負荷実験用電子ビーム装置(JEBIS)である。試験に供されたタングステンは、化学蒸着タングステン(CVD-W),焼結タングステン(A-W),単結晶タングステン(M-W)の三種類である。損耗量は高感度の天秤を用いて測定した。試験の結果、CVD-Wの損耗量が他の2つのタングステンより1/2~1/3程度小さいことが明らかとなった。この理由としては、含まれている不純物量が少ないこと、結晶粒が1/10~1/100程度に小さいことなどが考えられる。この結果から、CVD-Wは極めて高価格ではあるものの、低損耗材料であることから、ITER用ダイバータ板の表面材料としては有望と考えられる。
中村 和幸; 鈴木 哲; 大楽 正幸; 横山 堅二; 奥村 義和; 鈴木 隆之*; 神保 龍太郎*; Bandourko, V.*; 秋場 真人
Journal of Nuclear Materials, 258-263, p.828 - 832, 1998/00
被引用回数:4 パーセンタイル:38.68(Materials Science, Multidisciplinary)ITER用ダイバータアーマータイル材として有望な高熱電導炭素強化複合材(CFC材)のスパッタリング収率低減化を目的として、新たに炭化珪素含有CFC材が開発された。新材料で製作したダイバータアーマータイルの寿命を評価するため、ディスラプション及びスパッタリングによるこの材料の損耗特性を実験的に調べた。その結果、ディスラプションによる損耗特性を劣化させずに、スパッタリングによる損耗特性が改善されていることが確認され、実機適用に関して明るい見通しが得られた。本講演では、これら一連の損耗特性評価試験について報告する。
中村 和幸; 秋場 真人
プラズマ・核融合学会誌, 72(10), p.983 - 1030, 1996/10
本稿では核融合実験炉に向けた高Z材の開発状況について紹介する。ITERのプラズマ対向機器の一部に、化学蒸着タングステン(CVD-W)を使用する設計を日本は提案しており、現在そのための基礎データを収集している。熱伝導率、引張強度等の熱機械特性の測定をほぼ終え、中性子照射効果の測定準備を現在進めている段階である。また、基礎データ収集と並行して、小中型ダイバータ試験体を製作し、接合部等の健全性を熱サイクル試験を行うことによって確認している。現在、5MW/m、定常条件(ITERの定常運転条件)下で1000回の熱サイクルに耐えるダイバータ試験体の開発に成功している。今後は、大面積被覆や厚膜被覆(約5mm程度)等の課題を解決していく予定である。
中村 和幸; 秋場 真人; 荒木 政則; 大楽 正幸; 佐藤 和義; 鈴木 哲; 横山 堅二; 安東 俊郎; 神保 龍太郎*; 西堂 雅博; et al.
Fusion Engineering and Design, 30, p.291 - 298, 1995/00
被引用回数:2 パーセンタイル:28.65(Nuclear Science & Technology)JT-60Uへの適用を目的として、三種類の方法でBCを被覆した炭素系材料の耐熱試験を前回実施し、CVR法で被覆された試料が密着性の最も優れていることを明らかにした。今回は、前回より2~3倍熱負荷の高い条件で耐熱試験を実施し、熱負荷依存性を調べた。その結果、全吸収エネルギーが同じでも、高い熱負荷(従って、照射時間は短い)で照射された方が、損耗や表面の損傷の大きいことが明らかとなった。また、照射後表面のボロンと炭素の混合比に関しても、強い熱負荷依存性のあることが明らかとなった。
鈴木 哲; 秋場 真人; 荒木 政則; 佐藤 和義; 横山 堅二; 大楽 正幸
Journal of Nuclear Materials, 212-215(1), p.1365 - 1369, 1994/09
次期核融合装置用ダイバータ板開発の一環として、サドル型ダイバータ模擬試験体を開発し、加熱実験を行った。本報告は定常熱負荷20MW/mにおける熱サイクル実験及び有限要素解析によるダイバータ模擬試験体の寿命評価に関するものである。熱サイクル実験では、電子ビームによる定常熱負荷を1000サイクルにわたって与えたが、試験体には除熱性能の劣化は観察されず、実験後のSEM観察においても繰返し熱負荷による損傷は認められなかった。この実験を模擬した弾塑性熱応力解析を実施した結果、本試験体は20MW/mの熱負荷に対し、60000回以上の疲労寿命を有すると判断され、ITERのCDAにおけるダイバータ板の設計熱負荷・設計寿命に対して十分な性能を持つことが確認された。
中村 和幸; 安東 俊郎; 秋場 真人; 荒木 政則; 鈴木 哲; 佐藤 和義; 横山 堅二; 大楽 正幸; 西堂 雅博; 神保 龍太郎*
Fusion Engineering and Design, 24, p.431 - 435, 1994/00
被引用回数:0 パーセンタイル:0.49(Nuclear Science & Technology)JT-60Uへの適用を目的として、三種類の方法でBCを被覆した炭素系材料の耐熱試験を前回実施し、CVR法で被覆された試料が密着性に最も優れていることを明らかにした。今回は、前回の試験結果を基に、最も密着性に優れているCVR法によって炭素表面をBC転化した試料を膜厚を変えて作製し、その限界膜厚を調べた。その結果、JT-60Uで想定されている10MW/mの熱負荷に対しては、BC転化膜の厚みを600m以下にする必要のあること、また、膜中にポーラスな層がある場合、その場所で剥離が生じていることから、実機へはポーラスのない転化膜を供給する必要のあることなどを明らかにした。
中村 和幸; 鈴木 哲; 佐藤 和義; 荒木 政則; 横山 堅二; 大楽 正幸; 秋場 真人
Journal of Nuclear Materials, 212-215(Part B), p.1201 - 1205, 1994/00
次期核融合装置用ダイバータ板候補材である炭素繊維強化複合材(CFC材)およびタングステンの高熱負荷下での損耗量を、試料温度の関数として測定した。試料装置はJEBISで、熱負荷は1800MW/m、試料温度は室温から1100Cの範囲で実験を行った。その結果、(1)全ての試料について、規格化後の損耗量は試料温度の上昇に伴い増加すること、(2)炭素系材料について、規格化後の損耗量は試料の熱伝導率が大きいほど小さいこと、(3)同じ入熱条件下では、タングステンの損耗量の方が、炭素系試料のそれより小さいこと、等が明らかとなった。
中村 和幸; 秋場 真人; 鈴木 哲; 横山 堅二; 大楽 正幸; 安東 俊郎; 神保 龍太郎*; 西堂 雅博; 深谷 清; H.Bolt*; et al.
JAERI-M 92-052, 41 Pages, 1992/04
JT-60U用第一壁として三種類のBC被覆C/C材の使用が検討されている。JT-60Uでは、第一壁は通常運転時には数十MW/m、ディスラプション時には数MJ/mもの高い熱負荷を受けると予想されているので、使用に当たってはそれら被覆材料の耐熱特性を十分に研究しておく必要がある。耐熱特性試験は、原研NBI加熱研究室の高熱負荷試験装置、JEBISを用いて、5~40MW/m、5sおよび550MW/m、5~10msの二種類の照射条件で行った。その結果、BCをコンバージョンで被覆した材料の密着性が、CVDおよびプラズマスプレーで被覆した材料のそれよりも優ることが明らかになった。照射後試料の表面分析も、併せて行った。
秋場 真人; 荒木 政則; 鈴木 哲; 伊勢 英夫*; 中村 和幸; 横山 堅二; 大楽 正幸; 田中 茂
Journal of Nuclear Materials, 191-194, p.373 - 376, 1992/00
核融合実験炉のプラズマディスラプション時には、プラズマ対向機器表面に20MJ/m程度のエネルギーが入ると予想されている。しかしながら、このように高い熱負荷での材料損傷に関するデータは殆どないのが現状である。今回、300~1800MW/mの熱負荷における黒鉛材料の損傷挙動について調べた。その結果、(1)損傷深さは材料の熱伝導率に反比例する、(2)1000MW/m以上の熱流束では、材料表面からの粒子飛散が激しくなり、SEM観察の結果、材料が一様に激しく損耗していることがわかった。(3)損傷深さを解析と比較した所、解析値の約3倍程になっていることが明らかとなった。
中村 和幸; 秋場 真人; 鈴木 哲; 横山 堅二; 大楽 正幸; 安東 俊郎; 神保 龍太郎*; 西堂 雅博; 深谷 清; H.Bolt*; et al.
Journal of Nuclear Materials, 196-198, p.627 - 632, 1992/00
被引用回数:29 パーセンタイル:90.57(Materials Science, Multidisciplinary)JT-60U用第一壁として三種類のBC被覆C/C材の使用が検討されている。JT-60では、第一壁は通常運転時には数十MW/m、ディスラプション時には数MJ/mもの高い熱負荷を受けると予想されているので、使用に当たってはそれら被覆材料の耐熱特性を十分に研究しておく必要がある。耐熱特性試験は、原研NBI加熱研究室の高熱負荷試験装置、JEBISを用いて、5~40MW/m、5sおよび550MW/m、5~10msの二種類の照射条件で行った。その結果、BCをコンバージョンで被覆した材料の密着性が、CVDおよびプラズマスプレーで被覆した材料のそれよりも優れることが明らかになった。照射後試験の表面分析も、併せて行った。
大楽 正幸; 秋場 真人; 荒木 政則; 井上 多加志; 水野 誠; 小原 祥裕; 奥村 義和; 関 昌弘; 田中 茂; 渡邊 和弘; et al.
NIFS-MEMO-3, 4 Pages, 1991/08
当研究室では、次期核融合実験炉用プラズマ対向機器等の高熱流束受熱機器の研究開発を進めており、各種材料及び機器の加熱試験を促進するために高熱負荷試験装置(JEBIS)を平成元年に製作した。本装置には、JT-60用NBI装置の建設で養われた技術を活用したプラズマ電子銃を熱源として装備するとともに、次期NBI装置の設計に関するR&D要素が盛り込まれた高周波インバータ方式を電子ビーム用加速電源(最大定格:100kV、5.0A連続)の主回路に採用している。また、本装置は、最大100kV、4.0Aの電子ビームをパルス的または定常的に引き出すことが可能であり、ビームの形状もペンシル状からシート状まで実験目的に応じて変更することができる。本件では、これらの性能と特徴を紹介し、現在までの運転経験より得た知識などについても報告する。
秋場 真人; 田中 茂; 関 昌弘
日本原子力学会誌, 33(5), p.447 - 454, 1991/05
被引用回数:2 パーセンタイル:31.89(Nuclear Science & Technology)核融合実験炉のプラズマ対向機器を開発するには、高熱負荷試験装置が必須である。本稿は、原研が世界で初めて実用化したプラズマ電子銃を中心に従来の電子銃を概説し、電子ビームを用いた試験装置を紹介すると供に、最近の研究の進展について述べたものである。
田中 茂; 横山 堅二; 秋場 真人; 荒木 政則; 大楽 正幸; 井上 多加志; 水野 誠; 奥村 義和; 小原 祥裕; 関 昌弘; et al.
Review of Scientific Instruments, 62(3), p.761 - 771, 1991/03
被引用回数:16 パーセンタイル:82.35(Instruments & Instrumentation)多極磁場型プラズマ源を用いた新型電子銃を、高熱負荷試験装置(JEBLS)の熱源として設計、製作した。本電子銃は、加速電極を交換することによりペンシル状からシート状の電子ビームまで、最大100keV、4Aの電子ビームを1msの短パルスから連続定格まで引き出すことが可能である。本電子銃では、電子ビームを収束するための磁気レンズ系を用いずに、ビーム径の拡大を防ぐために、電子銃下流に生成されるビームプラズマによる空間電荷中和効果を利用している。また地磁気および偏向コイルからの漏洩磁場を遮蔽するために、第1負電極と第2負電極内に、高透磁率を有する金属が埋め込まれている。実験の結果、電子銃下流約1.7mの試料位置で、0.2MW/mから2000MW/m以上までの広範囲の熱流束を実現できることを示した。
荒木 政則; 秋場 真人; 伊勢 英夫*; 大楽 正幸; 横山 堅二; 関 昌弘
Int. Symp. on Carbon New Processing and New Applications; Extended Abstracts, Vol. l, p.210 - 213, 1990/00
ダイバータ及び第1壁に代表されるプラズマ対向機器には、黒鉛系材料の採用が有望視されている。このため原研では、各種黒鉛系材料の性能確認及び炉材料としての適用性を調べるための実験的研究を進めている。本報ではプラズマディスラプションを模擬した各種黒鉛系材料の熱衝撃実験について述べるもので以下にその結果を示す。1)黒鉛系材料の損耗は吸収エネルギーに比例して増加する。2)重量損失における解析結果は実験結果と異なり、実験結果による重量損失の方が大きい。このことは、材料表面観察等から、粒子飛散、繊維及マトリックス損失によるものと考える。3)熱流束220MW/m以下では、イオンと電子ビームによる照射効果の違いは認められず、よりよい一致をみた。
田中 茂
プラズマ生成制御技術とその応用; テキスト, p.111 - 113, 1989/12
原研では、JFT-2、JFT-2M、JT-60とトカマク装置が大型化するにつれ、これら装置に必要な中性粒子入射パワーも100kW、2MW、20MWとほぼ一桁ずつ上昇してきた。このため、中性粒子入射装置に必要なイオン源の単基当り出力も高める必要があり、大容量イオン源の開発が十数年間にわたり実施されてきた。本講習では、JT-60NBI用正イオン源(100keV、40A、10S)実現に到るまでのNBI用正イオン源開発の経緯と、その間に培われた大容量イオン源技術を紹介する。またJT-60NBI用イオン源を用いて行なわれた、各種イオンビーム引き出しの実験結果と考えられる応用例を説明するとともに、多極磁場型プラズマ源を電子源として利用したJEBIS用プラズマ電子銃(100keV、4A、DC)についても説明する。最後に、近年の進展著しい、負イオン源の開発状況についても概説する。
水野 誠; 大楽 正幸; 小原 祥裕; 尾崎 章*; 田中 茂; 上出 泰生*; 渡邊 和弘; 山下 泰郎*; 横山 堅二
IEEE 13th Symp. on Fusion Engineering, Vol. 1, p.574 - 577, 1989/00
負イオンを用いた中性粒子入射装置(NBI)はITERやFERにおける加熱および電流駆動のための重要なシステムの1つである。必要とされるビームエネルギーは500keV~1MeVであり、入射パワーは数+MWに達する。このため、加速電源として、500kV~1MV、数十Aの直流高電圧電源が必要とされる。このような電源には、従来用いられてきた、GTOサイリスタや四極管を使用した直流スイッチ方式は適用が難しい。そこで、直流スイッチを持たない電源を採用した。本電源の直流出力は、すべて、低圧側のインバーターにより制御される。R&Dの第1段階として、高熱負荷試験装置(JEBIS)の加速電源(100kV、5A)に本方式を採用した。講演では、高電圧電源の設計およびJEBISにおけるR&Dの結果について発表する。